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笠網漁に観る合理的な資源管理―コモンズ的資源管理論―

愛知県新城市の出沢部落で、約400年続く伝統漁法がある。
この漁法は、小さな沢を遡上するアユを網で捕獲する漁法だ。
これは、どの沢でどのタイミングでジャンプするかを予測の上で行うのだが、恐ろしく経済効率は悪い。
そう、待ち構えた網に、必ずしも入るとは限らないからだ。

だが、凡人は鮎梁や網を仕掛けた方が漁としては合理的だから、前近代的だとみなして合理的ではないと判断をするだろう。
これは、凡人たるゆえんだ。
この前提には、資源量と時間という説明変数が存在しない。
同時に、市場を前提としている。

だが、現実は全く異なる。
そもそもが市場を前提としておらず、必要な量を「最低限」採取できればよいのだ。
同時に、資源そのものを限られたものとして前提しており、将来的な資源の逓減を損なわない漁法だ。

つまり、この出沢部落の人びとは、鮎を有限な資源とみなし、将来的な継続すべき対象とみなしているので、資源逓減を招き、将来的な部落の糧を損なうような漁法を選択しなかっただけである。

ここで理解されるのが、「合理的」という言葉だ。
これは、いずれにせよ市場経済を前提をしているのが昨今の捉え方だし、生産物を市場に流通させることを想定している。簡単にいえば、多くの生産物を市場に流通させれば、多くの貨幣を得られるということを前提としている。

だが、精算を高め、その一方で対象となる資源が減少もしくは枯渇した場合は、合理的といえるのだろうか。
もうおわかりだろうが、それは「合理的」とは言わない。「愚か者」という。
合理的と思い込むが故、愚かな結果しか導かないのだ。

だから、「合理的」と言葉は、時間軸を含んで使用しなくてはならない。
というか、かなり恣意的だね。

というわけで、コモンズ研究者は、ぜひともここを訪れて悉皆調査をしてほしい。
オストロムのコモンズ論を発展できるし、できれば英語で発表してほしいな。間違いなく、オストロムは引用するよ。
あ、間違っても法的解釈から接近するんじゃなくて、資源管理論から接近するように。
やりたいことを優先すると、事実を見誤って批判されるしかないので。
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テーマ : 日本の未来
ジャンル : 政治・経済

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